「メリリー・ウィー・ロール・アロング」〜あの頃の僕たち〜(21回公演の7回目)
○2021年5月21日(金)13:00〜15:50
○新国立劇場中劇場
○2階3列23番(2階最後列下手側)
○フランク=平方元基、チャーリー=ウエンツ瑛士、メアリー=笹本玲奈、ベス=昆夏美、ジョー=今井清隆、ガッシー=朝夏まなと他
〇音楽監督:竹内聡
〇演出:マリア・フリードマン
 

 5月17日公演の批評から修正・追加分のみ以下に記載する。

 舞台は、上手から3分の1ほどは木の格子状の壁になっている。ホリゾントのベランダへ出るドアは左右1対。
 序曲は前半のみ、すなわち中間部の"Good Thing Going"のテーマが登場する手前で第1幕の"Meririly We Roll Along"の序奏へ。
 ベランダからフランク1人登場、コーラスが彼を囲み、彼に問いかけるように歌う。メアリーとチャーリーも加わり、中央に立つフランクの両脇に立ち、2人もそれぞれ問いかける。

 1973年、上手の格子状の壁の奥からさらに白い壁が中央に引き出され、その前にキャスター2人並ぶ。
 下手の楽屋での打合せがまとまらないままフランクたちはスタジオへ向かうべく、上手奥から退場。遅れて行こうとするガッシーを、下手端から現れたジョーが呼び止め、金をせびる。さらに次のプロダクションへの協力を頼もうとするジョーを振り切って、ガッシーは下手奥へ退場。

 1968年、上手の大きな荷物箱の中に、メアリーたちへの土産とともに、赤表紙の楽譜帖(若いころのフランクの作品が書かれている)も出てくる。
 "Old Friends"で3人が仲直りし、今夜は3人で過ごすことを約束。そこへガッシーとジョーが上手奥から入場。チャーリーとメアリーは空気を察してベランダへ。ジョーが乾杯用のグラスを探しに上手奥へ行っている間、ガッシーはジョーと別れてフランクと一緒になりたいと迫る。ジョーがカップを持ってくると、メアリーとチャーリーも戻ってくる。酒は飲まないと言うメアリー以外にシャンパンが注がれて、乾杯。ジョーとガッシーが退場した後、フランクが用事ができたことを告げると、メアリーはいきなりシャンパンをあおる。チャーリーはメアリーを先に行かせ、フランクを説得、彼も約束を守ることにする。チャーリーが上手奥へ退場すると、フランクはピアノの前に座って"Growing Up"(Part I)を歌う。その間にガッシーが戻ってベランダに座る。ガッシーは"Growing Up"(Part II)を歌いながらフランクを誘惑し、下手階段へ退場。フランクは電話の受話器を外して後を追う。

 1967年、記者たちをやり過ごした後舞台中央に集まるフランクたちの手前を、上手手前からベス、ベスの父、フランキーが通り過ぎようとしてもみ合う。ベスの父はフランキーを連れて下手手前の青いドアから退場。
"Not a Day Goes By"の後、下手端からジュニアが出てくるが、ベスが再び連れ戻す。フランク追うも届かず、青いドアを叩き続ける。その様子をTVクルーのカメラマンがしつこく撮影。
 "Now You Know"では、船に乗り込もうとするフランクに、チャーリーが赤表紙を持たせる。残った一同、客席に向かって手を振りながら送り出すポーズで暗転。

 第2幕、1964年の舞台裏の場面、上手からフランク、チャーリー、メアリー、下手からジョー登場。ジョーが下手へ退場した後、上手からベス、ベスの両親、ジュニア登場。ベスは両親とジュニアを行かせる。
 "It's a Hit!"の後、ジョーは下手へ、チャーリーは上手へ退場、メアリーも上手端まで移動。ベスはフランクを舞台へ行かせ、自身は上手へ退場しようとするところでメアリーに呼び止められる。フランクを信じて上手へ退場するベスにメアリーも続く。
 下手からジョーとフランク登場。続いてガッシー登場、ジョーを通り越してフランクと抱擁。ジョーが先に下手へ退場。礼を言い合った後、ガッシーは下手へ、フランクは上手へ退場。

 1962年、ホリゾントの窓は模様付きの壁に。
 フランク、ベス、チャーリー3人が落ち合うと、チャーリーはすぐ下手へ退場。残った2人がジョーとガッシーに面会、ジョーがグラスを持ってくる。ガッシーがベスの服に酒をこぼしてしまうと、ジョーに着替えさせるよう連れて行かせる。残ったガッシーとフランクは温室へ。上手の格子状の壁がさらに中央へ引き出され、その手前のスペースが温室という設定。2人が中央に戻ると壁も元の位置に。
 上手にメアリー登場、ガッシーは彼女にチャーリーを探させる。
 "Good Thing Going"のアンコールが客たちにかき消されると、まずチャーリーが赤表紙を持って上手へ退場、メアリーとベスが追いかけ、続くフランクがガッシーの方を一瞬振り返るが向き直って退場。悔しがるガッシー。

 1958年、"Opening Doors"の1コーラス目が終わると、フランクは窓にかけられた黒板の「1958」の8を消して9に書き換える。

 1957年への"Transition"では、ジュニアもコーラスに加わり、途中のソロ、最後の一節を歌い、下手奥へ向かう。中央手前のベンチに寝転ぶフランク、そこへチャーリーが入ってきたのを見届けて退場。フランクは赤表紙を持っている。
 "Our Time"の3コーラス目、メアリーのパートが加わる直前にフランクが彼女を抱き寄せる。
 "Me and you!"のフレーズを7回目まで歌ったところで突如"Meririly We Roll Along"の序奏に変わる。フランクはガウンを脱いで最初の姿に戻る。

 出演者たちの歌もこなれてきて、全体的に安心して聴くことができた。
 

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