はじめに
(2006年7月2日改訂)

今の新聞批評に満足しておられますか?

 みなさんはコンサートやオペラ・バレエ公演の新聞批評をお読みになりますか?読んでみて何だか変だとお感じになったことはありませんか?
 試しにお手元の新聞でチェックしてみて下さい。ほとんどの批評は公演日の数日後、ひどい時には1週間以上後に掲載されています。しかも夕刊に掲載されているはずです。
 欧米にお住みになったり旅行されたりしたことのある方はよくご存じかと思いますが、あちらではこんなことはありえません。たいていの批評は公演日の翌日または翌々日に掲載されます。そして当然のことながら、欧米の新聞に夕刊はありませんので、朝読むことになります。

どうしてこんな違いが?

 どうしてこんな違いが出てくるのでしょう?是非皆さんにも考えていただきたい問題ですが、現時点での僕の考え方を申しますと、日本ではコンサートや舞台芸術の公演が国会の選挙や交通事故などと同じような「時事性」のあるものと考えられてないからではないか、と思います。
 言い換えれば、一部の熱烈ファン(僕を含む)を除いた大多数の日本人にとって、このような分野の芸術文化はまだ身近なものになってないのでしょう。身近でないから関心も低く、いつ批評が新聞に掲載されようが気にしないのだと思います。
 肝心の音楽評論家や新聞社も今のやり方が長年の習慣になって、こういったことに対する問題意識があるようには見えません。
 まあこの話を始めると「鶏と卵」みたいになりますね。評論家や新聞社側は「関心が低いから数日後でもいいのだ」と思っているのでしょうし、彼らがそういう姿勢なので普通の日本人の考え方も変わらないのでしょう。 

ではどうするか?

 しかし、だからと言って放っておくわけにはいきません。何か現状に一石を投じる方法はないだろうか?そこでささやかながら行動を起こすことにしました。すなわち、自分の行ってきた公演の批評をウェブサイト上でいち早くみなさんにお知らせする。それによってひょっとしたら関係者や普通の人々の意識を変えることができるかもしれない…

 と言うわけで、ワシントンDC郊外在住中の2004年2月にこのウェブサイトを立ち上げ、まずはワシントンDCなどで観た公演の批評をアップしてきました。2006年1月に帰国した後も、何とか続けております。

 ここまでお読みになって関心をお持ちになった方、次の「暫定ルール」をご覧下さい。このサイトの運営方針をご紹介します。